関係者各位
沿岸環境科学研究センター
化学汚染・沿岸環境研究拠点(LaMer)
拠点長 岩田 久人
沿岸環境科学研究センター(CMES)、共同利用・共同研究拠点「化学汚染・沿岸環境研究拠点(LaMer)」では、プロジェクトの一環として、生命機能科学応用開発研究グループとの共催にて、下記の要領で第34回特別講演会を行うこととなりました。
聴講は無料・事前申し込み不要です。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
記
【日 時】2019年11月29日(金) 午後4:30~6:00
【場 所】愛媛大学農学部 多目的ホール
【演 題】有毒アオコ原因ラン藻とウイルスの生態学ーウイルス感染は何をもたらすか?
【演 者】森本 大地 先生
京都大学農学研究科応用生物科学専攻 特定助教
【要 約】
富栄養化した淡水湖沼で発生するラン藻の異常増殖、いわゆるアオコは世界各地で水質
低下や家畜の斃死等の問題を引き起こしており、地球温暖化に伴うさらなる被害拡大が懸
念されている。代表的なアオコ原因ラン藻Microcystis aeruginosaはゲノム上の「ウイル
ス感染履歴」に基づくと、多種多様なウイルス感染の影響を受けることが示唆されてきた。
しかし、本種感染ウイルスはMa-LMM01のみと分離例に乏しく、アオコ-ウイルス間相互作用
は長らく未知であった。本講演では感染培養系を用いた網羅的転写解析により明らかになっ
た本種感染ウイルスの感染様式とウイルス感染に対する宿主側の応答を紹介する。また、
発展著しいメタオミックス解析を組み合わせることで、環境中の未分離新規本種ウイルス
のゲノム情報や転写動態、生態学的役割が明らかになりつつある。長期に渡って持続する
アオコとウイルスはどのように相互作用し、ウイルス感染は何をもたらすのか、本講演を
通して議論を深めたい。
(参考文献)Morimoto et al., Front. Microbiol. 2018, 9, 2.
(参考文献)Morimoto et al., Appl. Environ. Microbiol. 2019, 85, e01170-19.
【お問い合わせ先】
農学研究科生化学研究室教授 渡邉 誠也
Tel: 089-946-9848
E-mail: watanabe.seiya.my@ehime-u.ac.jp
以上
化学汚染・沿岸環境研究拠点
(Leading Academia in Marine and Environment Pollution Research)
E-mail: lamer@stu.ehime-u.ac.jp